産後ケアカップル講座を開催すると寄せられるのが、こんな声。
「夫婦で参加できるなんていいなぁ…」
「私もほんとうは夫婦で参加してみたい、
でもウチのパートナーは多分そういうのが苦手で…」
うんうん、ありますよね、「うらやましい」の気持ち。
うらやんでも仕方ないのは、もちろんご自身が一番よくわかってるんです。
それでも、自分の望みが叶わないかも・叶わないのでは…とおもう時、
他人を「羨ましい」という気持ちは、どうしても湧き上がってくるものです。
そんな風に、自分が望むことにパートナーが賛同してくれないかも知れない時、
あなたはどうしますか?
それでもまずは自分から提案したり、協力を求めてみる?
それとも、言ってもどうせ賛同してくれないだろう…、言って断れるのも傷つくし…と
ハナから諦めて、言わない?誘わない??
ここは人それぞれだろうとおもいますが、私だったら…。
「これは夫婦で行ってみたい・やってみたい!」と思ったら、そのまま提案します。
パートナーが、「行ってみようかな」「やってみようかな?」と思えるように、
楽しげに、相手のメリットも伝えながら(仕事にも役立つよ!とか)。
…なんていうか、もう営業とかプレゼンみたいですね^^;
そして、提案する前も、してる最中も、ずっと意識してることは、
「私は自分の希望や意見を正直にそのまま言って、いいのだ」
「パートナーには私の提案を受け入れる以外に『断る権利』があることを、忘れない」
ということ。
そして断られても、それは「私の全てを否定した訳ではない」と、
必要以上に傷つかないこと。
ほら、勇気を出して誘ったり提案したのを断られると、
「私のこと大事じゃないんだ…どうでもいいんでしょ?」と落ち込んだり、
逆にキーッ!と怒り出したり、しません?
私はしたことありますよ〜、何度もなんども(!)。
でも、何度もそういうことを繰り返したことで、
「夫婦の好きなことや考えは、違う」ということに気付きました。
それまでは、夫婦・家族だから…と私にとっての普通・前提・期待を、
当然にようにパートナーに押し付けていました。
それが受け入れてもらえない・叶えられないからと、
怒ったり泣いたりしていたんだ…と、だんだんわかってきたんです。
そう気づくまでに、たくさんケンカもしました。
よく考えたら、夫婦・カップルだからって、
好きなものや考えが同じなんてこと、ある訳がないんですよね。
たとえ、一緒に生活して、子育てして、同じものを見ていても、
気にするところも、感じることも、全然違います。
他人なら、当たり前だよねと思えることも、パートナーだとそうは思えない。
それは、「夫婦・家族ならこうして欲しい」の希望や願い、
期待が大きすぎるくらい自分の中にあるからです。
…と書くと、
「なによー、じゃあ、最初から夫に「期待」しなきゃいいわけ?
何も望まずに、やってくれたら・協力してくれたらありがとう!って喜べばいいの?」
そんな声が聞こえてきそうですが、いえいえ、そういうことでもありません。
期待は、言い換えれば、
「こうしたい・こうありたい」という自分の希望があって、
それを叶える、ということ。
その「自分の希望」は自分にしかわかりません。
それを叶えるのも、結局は自分、なんですよね。
叶えたいなら、まずは言葉にして提案してみる。
もちろん、夫が自分の提案を受け入れてくれたり、
望むような行動をしてくれたら、それはうれしい。
でも、夫が自分の提案を受け入れてくれないから
自分は満たされないし、子育てに余裕がもてないし、
イライラする…というのは。
それは、パートナーに「自分の機嫌の良し悪し」を
マルっとすべて委ねてしまって、「私」の軸を手放している
不安定な状態じゃないかな、と。
たとえば、赤ちゃんが抱っこしてくれないから泣く・怒る…のを、
大人の私たちがしてるような感じ。
オイオイちょっとそれは…!ですよね^^;
もちろん、自分がおもうこと・望むこと・言いたいことは、
出来るだけ、相手に伝わるように言葉を選んで、伝えたらいい。
言わないと、何もはじまらないし伝わらないですもんね!
でも、夫は「私の希望」を全て叶えてくれる存在じゃありません。
私たちだって、夫の希望全部受け入れて応えるなんて、できないですよね?
だからまず、自分の機嫌の良し悪しは、自分に責任があること。
そしてパートナーにも自分にも、言いたいことを表現して、
断る権利もあることを、忘れない。
パートナーの考えを聞きたいのに、もしすぐに言葉にならないなら、
質問してみたり、自分の感じたことも伝えながら、相手の言葉を待つ。
そうやって言葉を何往復かするうちに、お互いの考えがもっとよくわかってきます。
私は「どうしてもこの話はしたい」とおもったら、
出来るだけ問い詰める形にならないように(問い詰めちゃってるか?・苦笑)、
「あなたとわかり合いたいから、だから粘ってこの話をしたいんだ」ってことも伝えます。
子どものこと、お互いの仕事のこと、考え方。話題はどんなことでも・いくらでも!
私がパートナーと一緒に行きたい場所に、気乗りしないようなら、
「残念だな〜、一緒に行けたらうれしかったなぁ!」の気持ちは伝えます。
どうしても一緒にいきたかったら、ダメ元で再度誘いますが、無理強いはしません。
だって、気乗りしない人と一緒でも、かえって気を遣って自分が楽しめないでしょ^^?
そして一人で行くか、誰か友人を誘います。
パートナーが隣にいても、いなくても、私は十分にその時間を楽しめるはずだから^^
ちなみに、産後ケアカップル講座も、女性単身の参加も大歓迎です☆
・・・とは書きましたが、
そんなに夫婦間のコミュニケーションが冷静に、
美しくはいかないのが妊娠中・産後・子育て期ですよね。
だからこそ、マドレボニータの産後ケア教室で取り組む
コミュニケーション・シェアリングの時間は、
夫婦で対話する練習になります。
「産後になんかイライラ・もやもやする…」から、
自分の気持ちや、パートナーに伝えたいことが、
シェアリングを繰り返す中で、
ちゃんと言葉にできるようになってくるんです。
産後のパートナーシップ(夫婦関係)は、ほんとうに難しい!
だからこそ、向き合えば向き合うほど、
自分のことも、パートナーのことももっと深く知り、
より心地いい関係を育てていけるようになるんじゃないか。
そうおもいます。
産後15年の私も、産後ケア教室参加者のみなさんと、
カップル講座参加のみなさんとともに、
産後のパートナーシップ(夫婦関係)に向き合い続けています^^
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