子ども・子育て 読んだ本

『これからの男の子たちへ』を読み始めて考えたこと

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最近読みはじめた、こちらの本。

『これからの男の子たちへ :「男らしさ」から自由になるためのレッスン 』 太田啓子著・大月書店

 

読み始めたばかりだけど、うなづいたり、ハッとさせられることがあったので、考えたことをまとめます。

私自身は女性として生きてきて、「女の子だから」「女のくせに」の言葉に傷ついたり、あったまにくることがたくさんありながら、ここまできた。

でも、男性にも同じように、生きづらさやプレッシャーがたくさんあるのだと、本や映画から学んだり、身近なパートナーの姿を見ながら感じることも、たくさんあった。

だから子どもには、「男の子だから」とか、「泣くんじゃない」とか「強くあれ」みたいなことは、言わずにやってきた。あと、「お兄ちゃんだから」も。本人には選びようがないことを、さも当然みたいに言われたら、自分だったら絶対イヤだと思うから。

でも、この本を読み始めて、まだまだ私の中にもアンコンシャスバイアス(無意識の偏見)が潜んでいることを認めざるを得ない。

自己紹介で、「子どもは、小中学生の男の子が3人います」と言うと、「それはまぁ大変な…!」と苦笑いの表情をされたり、実際言われることも、多い。

また、口に出して言わなくても、相手の表情や様子をみて、そう感じてることが伝わってくることもある。

そういう時は、「そうですよ、にぎやかですよ、すっごく!」と笑いながら、「でも、『体力つけなくちゃ、この先の子育てやっていけないな、私!』とおもったから、運動を始めて、それが今の産後ケアの仕事にもつながった。だから子どもたちには、すごく感謝もしています」と、ポジティブに伝えるようにしてる。そしてそれは、事実。子どもがいなかったら、いまこんな暮らしも仕事もしてないとおもうもの。

すると、ちょっと意外そうな、「そういうこともあるのか…」というような反応が返ってくる。それを見て、そうか、男の子=大変、以外にも、別の捉え方もあるんだよ!と提案できたようで、うれしくなる。

うちの子どもたちの3人のうちの一人は、4,5歳まで、とにかくひとときもじっとしていなくて、引き出しは全部開けたい、高いところには登りたい、川や水溜りを見つけた次の瞬間にはもう入ってる…みたいな、好奇心の塊だった。

それを、ケガしないように、危なくないようにと追いかけ回す日々は、本当にほんとうに忙しかった。毎日外遊びして、公園をハシゴして、疲れ果てて、毎晩子どもと一緒に倒れ込むように寝ていた。

「こんなに活発なのは、男の子だからかな?でも周りを見ても、こんなに始終動き回っている男の子、いないぞ?」と、息切れしながら追いかけていた。これなんの修行かな?と思ったことも、しばしば。

そんな幼児の子育てに翻弄される時期に、子どもを連れて岩手の実家に帰省した。
活発にとにかく動き回る孫の様子を見ていた私の母が、「あら、あなたが子どものころの動き方と、全く同じだ。あなたの方が、もっとすごかったかも」と、懐かしそうに笑った。

確かに、私が子どもの頃の手のつけられない元気さは、よく聞かされてきた。家の茶箪笥にはガムテープの跡がたくさんあって、それは私が引き出しを片っ端空開けまくるから、開かないように貼っていたためだと聞いた。壁とか本棚には、油性マジックで大胆ないたずら書きが残ってて、その犯人も、私だ。2歳下には弟がいたけど、全然そんなことしなかった。その下の妹も。大体、悪さをするのは、私だ。

なんだ、「男の子だから活発でせわしないのか…」とおもいこんでいたけれど、もしかしたら子どもは、私の落ち着きのなさを丸っと受け継いでいただけなのかも。

ちなみに、子どものもう一人の親であるパートナーの両親に、「〇〇さん、どんな子どもでした?」と聞いたこともある。すると義父母は口を揃えて、「本をたくさん読んでて一人が好きで、男の子だから活発すぎて大変なんてことは、なかったなぁ」と。
やっぱり私のほうが、やかましさは勝っていた、子どもの頃から。あと、親の資質なんか関係ないのかも。そんなの知るか、と人は育つものなのかも知れない。…と思いたい、私もいる。

男の子だから・女の子だからの思い込みって、自分も人も縛ってしまう。思い込みをさも当然のもの・誰もがもつ前提とおもってものを言ったりすると、人を(ここでは子どもを)否定することにもつながりかねないんだと、ハッとしたのだった。

もしも話で、「子どもたちが女の子だったら…」というのも、考えたことがある。
でも、相手が誰であれ、親業をする私自身は変わらないのだから、いまと同じように、「大変だな忙しいな」とぶつぶつ言ったり、子どもとガチでぶつかってあったまにきたり怒鳴ったり、でもやっぱりかわいいな、すくすく育って好きなことを見つけておくれよ、とおもっただろう。性別によって、子どもへの接し方も、しあわせであって欲しいと望むことも、何も変わらない。

性別によらず、人として、個人として相手を捉えたい。
だから私もまだまだ、もっともっと学ぼう。あたらしい価値観を。

 

 

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  • この記事を書いた人

永野間かおり

認定NPO法人マドレボニータ産後セルフケアインストラクター。「産後のピンチを『チャンス』に変える」を軸に、産後ケア札幌教室と、産後セルフケアオンライン教室(全国)を開催。自治体/保健師・助産師など専門家向け講座の講師も務め、述べ受講者数は2,800名を超える。札幌在住、1978年生まれ、小中高生3男子の母。

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