札幌産後ケア教室

産後に欲しいのは「アドバイス」や「安易な共感」じゃない!(産後ケア札幌教室7月コース)

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産後ケア札幌教室7月コース、3週目のレッスンまで終えました。

 

今回は産後ケア教室後半の「対話(シェアリング)」の時間の話。

 

参考記事:

自治体・産院・助産院にはない、“ マドレならでは”の産後ケアって?

 

 

運動して頭がまっしろになるような爽快感や開放感を味わった後で、

床に座って、赤ちゃんのオムツ替えや、授乳・ミルクをあげたりしながらはじめます。

 

 

赤ちゃん連れの母たちが集まって話したり、設定される話題は、「子育ての悩み」や「子育ての体験談」。

 

それはいろんな場で話されるので、マドレボニータでは「大人の話」をする時間、としています。

 

産後の「人生」「仕事」「パートナーシップ(夫婦関係)」。

 

毎週、このテーマの中から自分で選んで話したり、ペアの方の話を聞いたりします。

 

3回目教室で印象的だったのが、

「話を聞いてもらって、それを相手から『要約』して返してもらうと、

自分が言ったことのはずなのに、新鮮にそのまま受け取れる」

というご参加者の気づきでした。

 

 

普段、何か自分のことを話すと、「うん、わかるわかる!」の素早い同意や、

「私も〜」と自分のことにすり替わった話が返ってきたり、

「こうしたらいいんじゃない?」のアドバイスモヤモヤすることもあります。

 

 

でも、マドレボニータの対話の時間は、安易な共感も、アドバイスも、しません❌

 

話されたことを、ぎゅっとコンパクトにまとめて要約して、そのまま返します。

 

 

自分が話したことが他者から要約されて返ってくると、

「そうそう」とか「私そんな風に感じてるんだ…」と冷静に、

じっくりと受け取ることができるんです。

 

 

そのやりとりや気づきを聞いていて、これはまさに「自己共感」だ💡と感じたんです。

 

 

「自己共感」とは、どんな感情も「自分の中に確かにある」「あっていい」と認めること。

ありのままの自分をジャッジせずに認めること、です。

 

 

私たちはつい、「こんなこと思っちゃダメだ」「私なんてダメなんだろう…」と、

毎日のように自分にダメ出ししがちです。

 

 

特に、赤ちゃんとの慣れない暮らしの中では、思い通りにいかないこともたくさんあって、

「私なんてダメなんだろう…」と責めることも。

すると落ち込んだり、余裕がなくなったり、周囲と比較して羨ましくなったり、

人を責めたくなったり…と、負のスパイラルに陥ります。

 

そんな産後の時期こそ、自分の話をして、それをそのまま

誰かに受け取ってもらう時間があるといいな、と思います。

 

自分のおもいや考えに集中して、言葉を探しながら紡いでいく。

その話にアドバイスも安易な共感もなく、ウンウンと相槌を打ちながら、

最後までじっくり聞いてもらう。

 

そうして、話したことを「要約」してそのまま、返してもらう。

 

 

この時間そのものが、「自分を大切にする時間」であり、セルフケアになるんだと感じました。

 

ご参加者からは、

「対話した後のみんなの表情が、なんだかやわらかい笑顔でいいな」

「お互いの背景などを知らない間柄だから、フラットに聞きやすいのかも」

そんなご感想も聞かれました。

 

中には、「こんなコミュニケーションをパートナーとも出来たらいいな…」という希望も。

 

 

自分を中心において考えたり話すことで、もっとこうしたい・こうありたいという

「希望」も湧き上がってきます。

 

赤ちゃんを抱っこしながらでも、こんな風に「自分のための時間」はもつことができるし、

産後の誰にでも、「その人自身にしか語れないおもい」があります。

 

 

来週は産後ケア札幌教室7月コースも、最終回!

対話のテーマには「5年後の私」も加えて、またじっくり話したり聞いたりしていくのが

今から楽しみです。

 

  • この記事を書いた人

永野間かおり

認定NPO法人マドレボニータ産後セルフケアインストラクター。「産後のピンチを『チャンス』に変える」を軸に、産後ケア札幌教室と、産後セルフケアオンライン教室(全国)を開催。自治体/保健師・助産師など専門家向け講座の講師も務め、述べ受講者数は2,800名を超える。札幌在住、1978年生まれ、小中高生3男子の母。

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