我が家は息子が高校生・中学生・小学生と大きくなり、家族全員でお出かけすることが、ほんっとうに減りました。
全員集合は、年に数回?というぐらい。
そしてそれが寂しいかと言えば、そんなこともなく。
子どもたちが小さな時期に、一緒にたくさんたくさん外遊びしたので、やりきった!の達成感の方が強いんです。
うーん、私は親としてドライなのかな?でもほんと、十分一緒に遊んだし、親や家よりも、友達と外で過ごす方が楽しくなって当然。そして、中高生はそれぞれに忙しいよね?
そんな風に、家族全員で外出が減った分、私一人や、夫婦二人だけののんびりした外出の機会が増えてきました。
今ではそんな風に珍しくなった「子どもとのお出かけ」で気づいたことを書きます。
春休みの3月末、中学生二男と小学生三男と3人で、オホーツクの義実家に帰省しました。
途中、札幌移住前に9年住んでいた網走の海に寄り道したら、彼らは大喜び。
水切りしたり、どこかから長い棒を持ってきて振り回してはゲラゲラ笑い、寒い中しばらく遊んでました。
そして、「もう行くよー」の声に、「待って!あともう少し!」の声は、小さい頃と全く変わりませんでした。
そんな時、無理に連れ帰ってもお互い嫌な気分になるのはわかっているので、「あと3回水切りしたら帰ろうね〜」と声をかけて、待つ。そうして、子どもたちの満足し切った顔を確認して、義実家に向かったのでした。
その時、気づいたことがありました。
それは、せっかちで物事をガシガシ進めがちな私が、子どもとの暮らしで、「待つ」ことや「相手の理解に合わせて、ゆっくりていねいに伝えること」の大切さを教えてもらってきたということ。
もちろん、今みたいに小中学生ともなれば、子どもが理解できるようにサラッとでも説明すれば、「うん、わかった」で済むことも多い。
でも、保育園児の頃や、それよりもっと小さな時期は、「やだ!」「まだ!」「もっと」「今がいい!」が、とてもとても、多かった。
そうやってむくれたり、座り込む子どもに、「よし、じゃああの公園に行ってみるか」と提案したり、「あ!鳥が飛んでる〜!かっこいいー」と指差したり、小さな子どもの気分や視点が変わるような工夫もたくさんたくさんしていました。
すると子どもは、「お!」「ほんとだ」なんて気分が変わってまた歩き出したりすることも、よくありました。
単純でかわいいなあ…と眺めながら、「ああ、大泣きしたり不機嫌にならなくてよかった〜」と内心胸を撫で下ろすことも。
さらに、もう少し大きくなって言葉がわかるようになってきたら、一つずつ、ゆっくり説明してました。
「〇〇だよね?どう?」と子どもの気持ちも確かめながら、何往復かおしゃべりを続けてみる。
ちなみにこれは、今でもたまにある兄弟同士の揉め事の仲裁や、子どもの話をじっくり聞く機会に、今でも続いてます。
子どもが小さい頃は、スムーズにいくことの方が少なかったけれど、「小さい人」を目の前にして、「どうすればこのやりとりで、彼らがうれしかったり、納得できる展開に運んでいけるかなー」と、毎日試行錯誤していました。
よく、「子育ての経験は仕事の役にも立つ」と言われます。
それは、子育てしながらの限られた時間の中で、仕事にどう優先順位をつけて取り組むか?や、発熱などでの急なリスケにどう対応するか?のマネジメントスキルが上がる・・・などということ。確かにそう考えると、大人が仕事する場面で役に立つことは、多いのも事実です。
でも役立つのは仕事だけに限らないな、とも思います。
じゃあ何に活きているか?というと、感情の扱い方やコミュニケーションにおいて、自分のことも大事にしながら、目の前の人をも大事にすることや、見えているものが違う人とどうやって一緒に時間をともにして気持ちよく暮らしていくか?
そういうことを、日常的に自然な形で繰り返し経験させてもらう機会になるなぁとおもうんです。
「子ども」っていうゆっくり時間をかけて成長していく存在に、大人で親のこちらが歩幅を合わせながら進んでいく。
彼らと一緒に過ごす時間は自分に工夫や気持ちのゆとりをもたらしたり、枠を広げてくれる。
そのことがありがたいなと思った、そんな時間でした。
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